【九州名門ゴルフ場】門司ゴルフ倶楽部|赤い屋根のクラブハウスと、美しき砲台グリーンの罠。

ゴルフ場探訪

北九州市門司区に、九州を代表する名門「門司ゴルフ倶楽部」があります。 基本的にはビジターのみの予約は不可という厳格なメンバーシップコースですが、今回、幸運にもラウンドする機会に恵まれました。その魅力をレポートします。

なお、今回の予約ルートについては再現性がないため言及は控えますが、競技ゴルフの会場になることもあるコースです。「いつか門司でラウンドを」という目標を掲げてゴルフに取り組むのも、一つのモチベーションとして素敵ではないでしょうか。

門司ゴルフ倶楽部について

設計は上田治氏で、開場は昭和9年。あの中部銀次郎氏が育ったホームコースとしても知られています。

抜けるような青空の下、美しく整備された高麗芝のグリーン越しに望む、門司ゴルフ倶楽部の象徴的な赤い屋根のクラブハウス。アントニン・レーモンド設計による和洋折衷の重厚な建築が、背後の緑豊かな山々を背景に佇んでいる。グリーンの手前には低く剪定された植栽が並び、右側からは緩やかにカーブする舗装されたカート道が伸びている。左側のポールには、赤・白・青の三色旗が風になびいている。
【門司ゴルフ倶楽部】青空に映える、レーモンド設計の赤い屋根。これぞ九州の名門と感じさせる、圧巻の佇まい。

開場当時のクラブハウスは茅葺き屋根だったそうですが、現在はアントニン・レーモンド氏の設計によって建て替えられています。赤い屋根が周囲の緑に映える、非常に美しい佇まいです。

門司ゴルフ倶楽部のクラブハウスを近距離から見上げた写真。アントニン・レーモンド設計による特徴的な赤い屋根と、規則正しく並んだ造形松が青空に映える。コンクリートの質感と木製の手摺りが調和した、モダンで重厚な建築デザイン。
【門司ゴルフ倶楽部】間近で見るとさらに圧倒される、レーモンド建築の造形美。

注目ポイント:和洋折衷の美学が宿る内装

門司ゴルフ倶楽部のクラブハウス内装。中央の開放的な木造大階段を見上げた構図。コンクリートの構造と温かみのある木の梁がむき出しになった高い天井が特徴。天井からはモダンなリング状のシャンデリアが複数吊り下げられ、上部の窓(障子)から差し込む光が空間を照らしている。
【門司ゴルフ倶楽部】1階ロビーから2Fの食堂を眺める。モダンなシャンデリアと障子が調和している。

門司ゴルフ倶楽部を訪れる際、ぜひじっくりと見ていただきたいのがクラブハウスの内装です。

門司ゴルフ倶楽部のクラブハウス中央にある、開放的な円形暖炉。天井から伸びる2本の大きな赤い煙突が、円形の石造りの火床の上で大きなフードに繋がっている。暖炉の周りには赤いクッションが置かれた石造りのベンチが円形に配置されている。背景には高い天井の木造建築と、柔らかな光を通す障子窓が見える。
【門司ゴルフ倶楽部】クラブハウスのセンターに鎮座する、圧巻の暖炉。冬には薪が焚べられ、この円形ベンチに座って温かなコーヒーをいただく……。そんな贅沢な時間が流れる空間です。

どこを切り取っても絵になる空間ですが、センターには暖炉があり、冬には薪が焚べられ、その周りでコーヒーを嗜むこともできるのだとか。

門司ゴルフ倶楽部のクラブハウス上部に並ぶ障子窓のアップ。太い木製の梁が複雑に交差するダイナミックな天井構造と、そこから差し込む柔らかな光を透かす障子が美しく調和している。コンクリートの柱と温かみのある木材、そして和の障子が一体となったモダンな内装デザイン。
【門司ゴルフ倶楽部】洋風な空間の中に、ごく自然に溶け込む障子。この「和の中に洋を感じ、洋の中に和を感じる」絶妙なバランスこそが、門司のクラブハウスが持つ唯一無二の魅力です。

私が特に心を奪われたのは、洋風な内装の中に「障子」が取り入れられている点です。 暖炉やシャンデリアといった西洋の象徴の中に、和の象徴である障子が違和感なく調和している様に圧倒されました。個人的な好みですが、「和だけ」「洋だけ」よりも、互いのエッセンスを感じるデザインに惹かれてしまいます。

メモラビリティホール

【17H】距離は短いが、最後まで気が抜けない

打ち下ろしのパー4です。 距離がないため、ティーショットで200ヤード程度運べば、セカンドは100ヤード弱。しかし、ここからが上田治氏の真骨頂。

門司ゴルフ倶楽部17番ホールのフェアウェイからグリーンを望む。中央奥には、上田治設計の特徴である高く競り上がった砲台グリーンが配置されている。グリーンの左右は深いアリソンバンカーと斜面に囲まれ、プレッシャーのかかる構図。青空の下、左右に木々が並ぶ美しい景観ながら、戦略性の高さを感じさせる。
【17H】立ちはだかる「砲台グリーン」の洗礼。距離は短くとも、この精密なショットを要求される設計こそが、上田治氏が門司に込めた「アリソンイズム」の真髄です。

グリーンは当然のように砲台。そして周囲をアリソンバンカーがガッチリと固めています。キャディさんからは「決してオーバーはダメ」と忠告を受けていたのですが……しっかりオーバーしてしまいました(笑)。幸い右奥のラフで止まってくれましたが、一打のミスが命取りになる緊張感があります。

【18H】赤い屋根と赤い橋が織りなす絶景

門司ゴルフ倶楽部18番ホール、池越えのショートホールのティーグラウンドからの眺め。手前の芝生にはティーマークが置かれ、目の前には大きな池が広がる。池の向こう、左側には特徴的な赤い屋根のクラブハウス、右側には赤い橋が緑の木々に映えている。奥には山並みと青空が広がり、池の青、芝の緑、建物と橋の赤のコントラストが美しい。
【18H】池の青、緑の木々、そしてクラブハウスと橋の「赤」。すべてが調和する、門司ゴルフ倶楽部を象徴する美しい池越えのショートホールです。

池越えのショートホールです。 左奥には赤い屋根のクラブハウス、右手前には赤い橋。池の青、芝の緑、そして構造物の赤が重なり合う景色は、まさに「映える」の一言。

ただし、景色に見惚れてばかりはいられません。グリーンの傾斜が強いため、ピンポジションの確認は必須です。ホールアウトした後、グリーン側からティーグラウンド方向を振り返った時の景色もまた格別です。

門司ゴルフ倶楽部18番ホールのグリーン上からティーグラウンド方向を振り返った景色。手前には美しく刈り込まれたグリーンの芝生が広がり、左手には池に架かる鮮やかな赤い橋が見える。池の対岸には深い緑の木々が茂り、その奥にティーグラウンドが位置している。青空の下、静寂と格式を感じさせる名門コースの風景。
【18H】ホールアウトした後にぜひ振り返ってみてください。自分が渡ってきた赤い橋と、静かな池が織りなすこの景色もまた、門司ゴルフ倶楽部でのラウンドの締めくくりにふさわしい美しさです。

練習場について

練習場は少し珍しいインドア形式です。

  1. スタート室横にある籠のボールを持つ。
  2. 9番ホールを横切った先にある小屋へ。
  3. その中で練習。

ネットが目の前にあるため、弾道を確認するというよりは、ウォーミングアップとして体をほぐす程度の利用がおすすめです。 アプローチ・バンカー練習場は1番ティーグラウンドの奥にあり、そちらのボールを使用して練習可能です。

遠方からお越しの際のおすすめ:小倉駅の「かしわうどん」

小倉駅のホームで提供される名物「かしわうどん」。茶色の丼に盛られた柔らかなうどんの上に、甘辛く煮込まれた鶏肉(かしわ)、刻みネギ、紅白のかまぼこがトッピングされている。九州らしい甘めの出汁が並々と注がれており、横にはお冷のコップが置かれている。
【小倉駅名物】これを食べずには帰れない、北九州のソウルフード「かしわうどん」。甘辛いかしわと優しい出汁のハーモニーが、ラウンド後の体に染み渡ります。

関西方面などから遠征される場合、小倉駅を拠点にする方も多いはず。 そこでぜひ食べていただきたいのが、小倉駅の「かしわうどん」です。

駅ホームには複数の立ち食いうどん店がありますが、私のおすすめは1・2番ホーム7・8番ホームにあるお店(北九州駅弁当株式会社の運営)。 ちなみに1・2番ホームの店名は「ぷらっとぴっと」。プラットホームと「ふらっと立ち寄る」を掛けているのか、はたまた某ハリウッド俳優へのオマージュなのか……そんな妄想も捗る名前です。

甘辛く煮込まれた「かしわ(鶏肉)」の細切れが、九州らしい甘めの出汁と柔らかな麺に絡み、何杯でも食べられそうな美味しさです。九州は「ラーメンはバリカタ、うどんはヤワ」という文化ですが、この柔らかさがクセになるんですよね。

おわりに

今回は、歴史ある門司ゴルフ倶楽部の探訪記をお届けしました。 なかなか訪れる機会のない名門ですが、もしチャンスがあればぜひ足を運んでみてください。その際は、名物かしわうどんをセットで楽しむのをお忘れなく!

▼上田治氏設計コースに関するその他の探訪記事もぜひ読んでみてください。

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